2015年1月27日火曜日

なにやら四方山話⑥

辛 淑玉さんの講演を聞いてきました

少し前のことですが、某・新春イベントに出席しました。その中で辛淑玉(シン・スゴ)さんの講演があり、とても興味深く聞きました。

辛淑玉さんは東京生まれの在日3世の女性。人材育成コンサルタント会社社長、大学教授として活躍しながら、民族差別や人権問題に取り組み、多くのマスコミにも登場し、著作も多数です。多田謡子反権力人権賞受賞。

最近は「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」(通称:のりこえねっと)の共同代表として活動しています。説明するまでもありませんが、一般的には、「ヘイトスピーチ」とは憎悪表現、「レイシズム」とは人種差別など排外主義を意味します。

国内では、2007年頃に「在日特権を許さない市民の会」(通称:在特会)が結成され、とりわけ在日韓国・朝鮮人の特別永住資格を「不当な特権」とし、「撤廃」を要求し、街頭デモのみならず学校まで押しかけて、暴力的な行動や言語に絶する誹謗・中傷を続け、刑事事件まで起こし続けています。辛さんは動画の紹介を通して彼らの理不尽さを訴えました。

そもそも、なぜ在日韓国・朝鮮人が存在するのか。強制連行など、戦前・戦中の日本が犯した過ちは歴史的に実証されているのに、彼らは意図的に歪曲し、以て、日本の核武装論まで展開しています。懸念されることは「在特会」が若者を中心に組織拡大されていることです。

辛さんは講演で、これらの動きは「政権の意志を担保に保険がついた差別」として、「下からのレイシズム」と位置づけします。なるほど、彼らの動きと安倍政権の動きとは連動しているのです。そして、経済・社会不安を背景に反動化した層をファシズムに動員していくのは過去の歴史が証明しています。

辛さんは最近の著書「その一言が言えない、このニッポン」で、「結局、多くの人たちは、うまく騙されたいのだろう。騙されたのだから自分には責任はない、ということにしたいのだ。『いい人』ではいたいが、二度と騙されまいとする意志はないということだ」と述べています。

私たちは騙されず、真実を見抜き、問題があれば提起し、問題の解決のための具体的な行動が求められていると思うのです。(当日は帰りがけにサインしてもらっちゃいました。結構ミーハーです)
 
 
 
 
 
 
 

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