2022年11月21日月曜日

市議会レポート(57)

11月議会で一般質問を行いました

去る11月14日に一般質問を行いました。通常は12月議会ですが、市議選があるために繰り上げられたものです。遅くなりましたが、報告いたします。今回は実際の質疑応答を再現しました。長文になりますが、よろしくお願いいたします。

八千代医療センターの診療体制に関連して

1.医師の人員不足と新規患者休診問題について

三田(1)①市の医療センターへの改善要望書について

まず最初に、八千代医療センターの診療体制に関連して、医師の人員不足と新規患者休診問題についての質問であります。

さて、この問題は、3月議会、6月議会、9月議会、そして11月議会と1年を通した質問事項となりました。それも、この間、問題解決に向けて1歩も前進してこなかったがゆえであります。

この問題についての質問議員は当初は私だけでしたが、ここにきて、この問題についての質問議員が増えてきたり、この問題を扱ったビラが私以外からの議員からも配布撒されていることは問題の重要性の現れではないでしょうか。

これまでの議会質問でも指摘してきたように、八千代医療センターにおける医師と看護師不足は深刻さを増しています。

患者の新規受け入れ休止は、呼吸器内科が2年前の令和2年8月から。血液内科も1カ月後の令和2年9月から。リウマチ・膠原病内科は令和3年1月から。皮膚科は令和3年3月から。糖尿病・内分泌代謝内科は本年1月から。こうして約2年前から患者の新規受け入れが中止され始め、改善するどころ悪化してきました。

理由は常勤医師が不在ということですが、医療センターの常勤医師の減少は内科5科に限らず、全体でいうと、令和2年が211人。令和3年が190人。令和4年が158人と、3年前から比較すると常勤医は53人も減っていることになります。

また、診療や入院に欠かせない医療スタッフである常勤看護師ですが、令和2年が514人。令和3年が473人。令和4年が436人。これも同様に、ここ2年で78人も減っています。

医師については、いわばアルバイトの登録医でなんとか凌いでいる状況で、問題の内科においては、新規ではない従来患者さえも他の病院への転院を要請するなど、およそ、八千代市の中核病院としてはお寒い実態が浮き彫りになっています。

さらには、低下している病床稼働率であります。一般に病床稼働率の損益分岐点は80%と言われていますが、前回の市の答弁では年間の病床稼働率は、令和元年度は82.3%、令和2年度は70.4%、令和3年度は61.8%となっていると報告されており、年々、病床稼働率が低下しています。これは明らかに八千代医療センターの患者ニーズに応えられないことの結果であります。

このままでは病院経営にも赤信号がともる可能性さえあります。その時には、八千代市のさらなる負担増につながるのではないでしょうか。そうならないために、原因である医師と看護師不足の連鎖をとめる手立てを医療センターと、その司令塔である東京女子医大本院に求めなければなりません。

市は去る8月24日に「八千代医療センターの早期正常化に関する要望書」を医療センター側に提出したとのことですが、私が3月議会で求めていたことを約5か月もかかって、やっと実行したわけですが、アポをとっても医療センター院長は応対さえしてくれず、やむなく、当初は副市長が出向く予定を健康福祉課員が医療センターの事務方に渡したということでしたが、1か月以上後の10月3日の事務長と面談したものの、改善に向けては1歩も前進せず終わったと聞いております。この状況をどう認識しているのか、まずは、お聞きします。

(1)①回答(健康福祉部長)

医療センターにおいて,医師の募集は継続して行っているものの,医師の確保については困難な状況が続いているということではありますが,新規患者の受入休止の問題については,早期に改善すべきものであると認識しております。

三田(1)②質問

この問題は席ほども延べたように、約2年にわたって続いてきた問題です。本年の1月に私が市の当該課に打診して早や1年。何度同じ苦言をていしてきたことか。それでものらりくらりとした対応を繰り返してきました。これまでの市の対応は真剣味に欠けていると言わざるを得ません。市がことの重大さを認識していないのではないのではないかとさせ思えてしまいます。いかがですか。

(1)②回答

医療センターの新規患者の受入休止の状況に改善が見られないことから,10月27日に市長が東京女子医科大学を訪問し,理事長と協議を行いました。今後につきましても,休診している診療科の再開に向けて,医療センターと協議を重ねてまいります。

三田(2)①運営協議会の在り方について再び問う

私が1月に当該課や市長に具体的な行動を申し入れてから10か月もかかったわけです。これについては、後ほど議論したいと思いますが、その前に9月議会で議論した運営協議会の在り方について再び問いたいと思います。

先の9月議会で私は、「八千代医療センター運営協議会の運営上の権限が院長に独占されており、協議体とはいえない」として「対等な立場で協議できるように規程を見直すべく「八千代医療センター運営協議会あり方検討委員会」の設置を提案しました。市も「運営協議会のあり方については再検討するべきであると認識している」と糟谷健康福祉部長が答弁していますが、議論はしているんでしょうか。

(2)①回答

9月議会において,「運営協議会の在り方については,再検討するべきであると認識しておりますが,そのためには一定の期間を要するものと考えられることから,運営協議会の開催に向けた医療センターへの働きかけを最優先に行い,運営協議会の場で,運営協議会や医療センターの問題点について議論が行われるよう,市としての意見を述べてまいりたいと考えております。」という趣旨の答弁をいたしました。

10月12日に開催された,第28回八千代医療センター運営協議会において,私より,新規患者の受入休止について,医師の募集を継続して,早期の再開に努めるとともに,運営協議会において,経過を報告することと,医療センターの運営に変更が生じる事項は,可能な限り事前に報告することを,医療センターへ要望いたしました。今後も,運営協議会が開催される際には,積極的に提言や要望を行い,活発な議論が行われる開かれた運営協議会にするべく努めてまいります。

三田(2)②質問

今、「第28回八千代医療センター運営協議会において,医療センターの運営に変更が生じる事項は,可能な限り事前に報告することを,医療センターへ要望した」との答弁がありましたが、私が市の当該課に聞いて限りでは、「そういう議題はなかった旨を聞いてます。協議会の議題は議長である医療センター院長が決めるため、病院にとって都合の悪い議題は出ないのが実情と聞いております。いま、自体は緊急を要しており。時間的余裕はない状況であり、スピード感を持った対応が求められています。その点でのスケジュール化されているのかお聞きします。

(2)②回答

先ほど申し上げましたとおり,今後も,運営協議会が開催される際には,積極的に提言や要望を行い,活発な議論が行われる開かれた運営協議会にするべく努めてまいります。

三田要望

いまの「活発な議論が行われる開かれた運営協議会にするべく努めてまいります」という答弁は以前にも同様な内容です。この場に及んで真剣味がないとしか言いようがありません。

私は「運営協議会は病院側がイニシアチブを掌握し、対等に協議しているとは言い難い実情を変えなくてはならないと提言いたしました。そして市も同意しました、しかし、まったく具体性がなく、「努めていく」という言葉でお茶を濁す市の態度に私は憤慨しております。9月議会で私が提案した「「八千代医療センター運営協議会あり方検討委員会」の設置を改めて強く求めておきます。

三田(3)① 刑事告発等、東京女子医科大学病院本院の実情認識について

では、質問を変えて、東京女子医大本院が抱えている問題についてです。まず最初に言っておきますが、東京女子医大病院本院と八千代医療センターは別の問題だと考えているとしたら認識不足ですから改めてください。医療センターは東京女子医大病院の分院であり、運営方針は本院から指示されています。今日の問題の背景には東京女子医大本院の体質が原因であるからです。

現在、岩本理事長は、女子医大の卒業生を中心にした有志から、不正はお金の流れについて刑事告発されています。今後、裁判となることでしょう。

また文芸春秋に掲載されたニュースソースを内部告発した職員2名を解雇したことから民事訴訟を起こされています。さらには、最近は主要7教授陣から事実上の反乱である「質問状」を突き付けられ、理事長をはじめとした理事会は追い詰められているというマスコミ報道がなされています。

原因は、私もこれまでに指摘してきた岩本本院理事長の営利主義経営と、内部告発した職員2人が即解雇されたように、ものも言わせない恐怖政治があります。このような状況が確実に八千代医療センターにも波及しています。これは市としても看過できないことだと考えますが、市の認識をお聞きします。

(3)①回答

東京女子医科大学が置かれている状況につきましては,今後とも注視して参りたいと考えております。

三田(3)②

それだけですか?他人事のような答弁ですよね!このような状況が確実に八千代医療センターにも波及しており、市としても看過できない問題という自覚がありません。あらためて認識をお聞きします。

(3)②回答

繰り返しになりますが,東京女子医科大学が置かれている状況につきましては,今後とも注視して参りたいと考えております。

三田(4)①今後の市の対策と方針について

それでは質問を変えて今後の市の対策と方針についてお聞きします。もはや、「注視して参りたい」などとのんきな答弁をしている場合じゃないんですよ。最も大事なのはトップである市長の具体的な行動と成果なんです。ところで、去る10月17日に熊谷県知事が周産期医療の件で八千代医療センターに視察に来ましたが、服部市長は病院玄関で知事を出迎えただけで帰ってしまったと聞いております。なぜこの絶好のチャンスに内科5科の新規休止問題を知事に相談しなかったのか。私には理解できません。この点について市長に答弁を求めます。

(4)①回答

知事は目的を持って限られた時間で八千代医療センターを視察されたものと認識しており,医療センターが所在する首長として,知事を出迎えたものでございます。

三田(4)②

視察に来た知事を出迎えたことは承知しています。ただ、予定外でも市長が同行しても問題はなかったはずです。その場を利用して相談し、次回に詳細について面談するアポをとるくらいの意欲がなくてどうするんですか。

(4)②回答

今回につきましては,県知事と医療センターの間で予定された視察でございますので,急遽私が同行するというわけにはいきませんでしたが,医療センターの休診の問題については,県とも情報を共有し,取り組んで参りたいと考えております。

三田(4)③

さて、話が若干、前後してしまいましたが、東京新聞の10月29日付け報道によれば,10月27日に服部市長が本院の岩本理事長と面談。「岩本理事長は総合内科のような科を新設し、曜日ごとに各科の診療を担うことなどを検討中。また、仮に東京女子医大から医師を派遣した場合、手当の上乗せ分の一部を市に負担してもらいたいと要望。市長も今後市と医療センターで協議を進めたいと応じた」と報道されています。詳細の説明を求めます。

(4)③回答

本年10月27日の,理事長と面会した内容は,医師が補充できるまでの間,休止している診療科については総合内科的な受け入れ態勢を整備するとともに,専門科の診療は特定の診療日を設定し,新規外来の受け入れを再開できるように考えていくとの提案がありました。

また,併せて医師の補充については,新宿の本院,足立医療センターとの応援体制の活用を検討する旨の提案とともに,給与面における手当等の上乗せを検討する必要があるため,費用の一部について,本市からの支援をお願いしたいという申し出がございました。

三田(4)④

「曜日ごと」とは毎日の診療はないということではないんでしょうか。それでは科を統合しただけで常勤医がいないという内実は変わらないのではないんでしょうか。また、人件費の一部負担は病院側の問題を市に責任転嫁するものであり、明らかに筋違いです。さらに、協定の見直しも必要になるのと思いますが、その点、市長にお聞きします。

三田(4)④回答

医師の補充ができるまでの間,新規外来の受け入れを行う為の手段として応急的に総合内科的な体制を整備するとともに,それぞれの診療科の専門医の診療日を特定する等の検討についての提案を受けました。人件費の一部負担については当該案件ではなく,不足している医師を補充する際での要望でございますが,今後,医療センターとの協議を進めていく中で,検討してまいりたいと考えております。  

三田(4)⑤

当該案件ではないとしつつも、検討するということは人件費の一部負担を受けいれるという含みがあるということではないですか。それは市民からも相当の批判を受けることになると思いますよ。その点をどう認識しているんですか。

(4)⑤回答

医療センターの医師の不足の解消のため,人件費の一部負担が必要かどうかにつきましては,医療センターとの協議を進めていく中で,検討してまいりたいと考えております。 

三田要望

この間、私のところに多くの市民から相談や報告が来ています。また、直に私の家に訪問してきた市民も複数います。ある患者は、夜間に吐血して、医療センターに駆け込むも、機器はあるが医師がいなくて診療できないと言われ、苦労して他の病院に行きました。

また、ある入院患者はわずか2~3日でお尻がただれてしまい、家族がおかしいと私のところに相談にきました。看護師やカウンセラーが同席しての説明に私も同席しましたが最終的に病院側は謝罪しました。

これ以外にも多々ありますが、個人情報もありますので、ここまでとしますが、とにかく市民の評判が悪い。医療センターの医療の質は低下の一途をたどっています。

市の果たすべき役割をしっかりと自覚していただきたいということを申し上げて時間がありませんので、医療センターに関する今回の質問はこれで終わります。

八千代市の公共施設再編に関連して

2.公共施設等個別施設計画について

(1)あらためて計画の意味を問う

三田(1)①

それでは、質問項目を変えまして、八千代市の公共施設再編に関連して、公共施設等個別施設計画についてお聞きします。

私は、2020年の12月議会、2021年の6月議会の2回にわたり同計画について質問していますが、「八千代市公共施設等個別施設計画」を一言でいえば、ご都合主義の財政難対策である考えます。「八千代市の財政が厳しいから、学校を始めとした公共施設を削減や統廃合して支出を抑えたい」というのがこの計画の本質としか思えません。

しかし、同計画もいよいよ具体的に推進されるものと認識しています。そこで、あらためて本計画の意味をお聞きしたいと思います。

(1)①回答

全国的な課題となっておりますが,本市におきましても,1970年代の急激な人口増加に併せて,集中的に整備してきた公共施設の老朽化が進み,今後,改修等に多額の費用が必要となります。

一方,人口減少や少子高齢化の進行による税収の減少や扶助費の増大等が見込まれます中,改修等に係る財源の確保はより一層困難になると予想されます。このような中,施設の改修等に係る費用を中長期的に縮減・平準化していくとともに,将来にわたり真に必要な公共サービスを安全・安心な公共施設で提供し続けていくため,「公共施設等総合管理計画」の実施計画として,「個別施設計画」を策定しております。

なお,本計画では,保有施設の現状についてあらためて整理し,改修等にかかる将来コストを試算した上で,複合化・集約化等に向けた今後の方向性や長寿命化に向けた保全計画を示しているところでございます。

三田(1)②

今の答弁で、集中的に整備してきた公共施設の老朽化が進み、今後、改修等に多額の費用が必要となると言っているわけです。その予算の対策が大きなポイントになってきます。

そうなると、施設の削減は避けて通れなってしまいます。その場合、利用している地域の市民への合意は欠かせません。今後、どのように合意形成をめざす考えなのか。お聞きします。

(1)②回答

「個別施設計画」では,個々の施設について,具体的な検討を行う際の基本的な考え方といたしまして,市民の皆様への積極的な情報提供と検討過程からの参加の充実を図ることを示しております。このことを踏まえまして,当該施設の役割や利用者の実態などに応じて,ワークショップなどの手法を織り交ぜながら実施してまいりたいと考えております。

(2)計画のロードマップについて

三田(2)①

いまの答弁にあったワークショップなどの手法については聞きたい点が多々ありますが、時間がないので別の機会とします。では、次の質問ですが、計画は「八千代市公共施設等施設計画における各種取組内容」も令和4年版において、令和4年度から8年度までの5ヵ年計画を示していますね。これは、いわゆるロードマップと言えると思いますが、具体的な内容の説明を求めます。

(2)①回答

「個別施設計画」の運用にあたり,別途作成しております「各種取組内容」では,公共施設全体の改修等の時期を見通したうえで,直近5年間で対応すべき施設を抽出し,その取組内容等を示しております。

具体的には,「個別施設計画」で示しております長寿命化や集約化・複合化等のほか,跡地活用等に係る取り組みを位置付けており,令和4年度版では,学校の長寿命化改修など全45項目の取り組みを示しております。また,それぞれの取り組みに対しましては,「協議・検討」や「方針決定」,「設計」や「工事」等の年度別計画を記載しており,計画の進捗管理を行っております。

今後におきましても,「各種取組内容」について毎年度ローリングを行う中で,適宜,新たな取り組みの追加や進捗状況等に応じた内容の見直しを行いながら,個別施設計画に係る取り組みを進めてまいります。

三田(2)②

5ヵ年計画において、学校関係は長寿命化計画が中心となっていますが、公共施設の6割を占める学校の統合や削減などを抜きに目標である24%の削減や統合を行えるんでしょうか。それはローリングで補うということですか。

(2)②回答

公共施設等の全体最適化を図っていくためには,本市の公共施設の延床面積のうち,およそ6割を占める小中学校についての取り組みは重要であると考えております。このことから,「個別施設計画」では,児童・生徒の安全性に十分配慮した上で,余裕教室を活用して他の公共施設・機能を複合化することにより,施設の有効活用と総量削減を図ることとしております。

また,学校の適正配置につきましても,中長期的に児童生徒数の推移等を注視しながら,各地域において慎重に検討していくこととしているところでございます。

(3)将来コストの概要について

三田(3)①

それで次に将来コストの概要についてです。同計画書によれば「現施設を維持した場合の将来コストは30年総額1788億円。基準見直しの場合は30年総額675億円。年平均22億5000万円。当面10年間の平均は23億4000万円と見込んでいます。この10年間でのローリングの予想をたてていくんでしょうか。

(3)①回答

「個別施設計画」では,今後,公共施設の改修等にかかる将来コストについて,施設の用途別に,延床面積に応じた単価を設定した上で,概算の試算を3段階で行っております。

まず,1つ目の試算といたしましは,保有している施設を減らすことなく,このまま維持し続け,築30年で改修,築60年で建て替える場合の試算を行っております。

その結果といたしましては,30年間で総額1,788億円,年平均では59.6億円の費用がかかり,過去の実績値として,平成28年度から平成30年度において,改修等にかかった費用の平均値である23.8億円を投資可能額と想定した場合,2.5倍もの乖離がある結果となっております。

この乖離への対応といたしまして,「個別施設計画」では,まず,今ある施設・建物を長期にわたり安全・安心に使用していく,「長寿命化を推進」することとしております。このことを踏まえまして,2つ目の試算では,「長寿命化を推進」した場合の試算を行いました。

先の試算では,標準的な耐用年数とされております築60年で建替えることを前提としておりましたが,ここでは,定期的な改修を行いながら長寿命化を図り,築80年で建替える設定としました。

その結果といたしましては,30年間で総額1,008億円,年平均では33.6億円となり,過去の実績値23.8億円との比較では,1.4倍の乖離となり,費用は縮減されますが,更なる対応が必要であることが明らかとなっております。

このため,「個別施設計画」における対応方針といたしまして,公共サービス機能を維持しつつ,集約化・複合化等を図ることで公共施設等の総量を削減することといたしました。この対応方針に基づきまして,3つ目の試算では,「個別施設計画」で示しております各施設の今後の方向性の効果を全て見込んだ場合について試算を行いました。

施設総量として24%の削減を見込み,その試算結果といたしましては,30年間で総額675億円,年平均22.5億円となり,過去の実績値とほぼ同額となる結果となっております。

三田(3)②

問題なのは今の3つ目の答弁です。どのように総額1008億円、年平均では33億6000万円を総額675億円、年平均22億5000万円にするのか。どのように試算どおりに集約化・複合化をめざす考えなのか、答弁を聞いても目標を掲げているだけで、中身についてはよく分かりません。その点をお聞きします。

(3)②回答

集約化・複合化に向けましては,施設の配置状況や利用状況など公共施設を取り巻く様々な状況を見定めながら検討する必要があると考えてります。

また,一つの施設で複数のサービスを提供することにより,利便性の向上や地域交流の促進を図るなど,公共施設の総量を抑制しながらも提供するサービスを充実させることを目指すことも重要であると考えております。

現時点では,局地的な人口増加への対応や,安全・安心の取り組みを優先させる必要がありますが,余裕教室の有効活用など,適時,集約化・複合化等に向けた検討を行ってまいりたいと考えております。

三田要望

「様々な状況を見定めながら検討する」とのことですから、難しい局面もでてくるかもしれません。とにかくお金の問題ですから、市民が納得できる形で遂行していただくことを要望しておきます。

(4)公共施設等整備基金について

三田(4)①

それでは、次に公共施設等整備基金についてお聞きします。

先の答弁でもありましたように、公共施設等個別施設計画の事業費が、予定どおりにいったとしても、30年間で総額675億円,年平均22.5億円ということですから、その額を担保しなくてはならない。市庁舎整備のように1つの施設で建設時期が分かっていれば定期的に積み立てられるわけですが、同計画ではそうはいかない。となると、どうするのか。公共施設等整備基金の総額と年間積み立て額の根拠をお聞きします。

(4)①回答

「公共施設等整備基金」につきましては,公共施設の計画的な改修等の整備に必要となる費用の財源確保や平準化を目的といたしまして,本年9月に創設しているところでございます。公共施設の計画的な改修等に向けましては,中長期的に費用の平準化等を図るため,「個別施設計画」におきまして,整備の優先順位を定めながら実施していくこととしております。

その中では,事業費ベースでの将来コストを試算しており,一般財源ベースでの平準化については,個々の事業を実施していく際に,事業内容によって異なる国庫補助や起債等,特定財源の状況や財政状況を踏まえながら対応していく必要があります。また,近年増加傾向にある自然災害による建物被害や原材料費の高騰等により,計画上見込めない費用が発生してくる可能性もございます。

こうしたリスク等に備え,中長期にわたり柔軟かつ安定的に施設改修等を行っていくため,余剰となった土地や建築物を売却した歳入等を基金に積み立て,活用してまいりたいと考えております。

三田(4)②

①整備の優先順位を定めながら実施する。②内容によって異なる事業費。③計画上見込めない費用。を踏まえながら基金を積み立てていく。ということは市庁舎整備基金のよう定期的に定額を積み増すのではないとうことと認識しました。しかし、予期せぬリスクが生じた場合、予定外の基金への拠出がでる可能性はないんでしょうか。

(4)②回答

まずは,余剰地等の売り払い収入相当額を積み立てることを想定しておりますが,今後,公共施設の改修等に多額の費用負担が見込まれますことから,基金の醸成に努めてまいりたいと考えております。

三田要望

同計画書の本文の終わりに「継続的に推進していくために」という章があり、締めとして「市民と一緒に考える」という項目があり、こう書かれています。「市民と公共施設等の現状や課題を共有するために、積極的な情報提供を行うとともに、市民の意見を反映させる手段として検討過程から参加機会の充実を図りながら、公共施設等のあり方について検討していきます」と記載されています。

また、最後の最後に「①公共施設は市民の財産②公共施設のあり方を一緒に考える」と記載されて本文が終わっています。これらは、市が計画したからといってゴリ押ししない。また、事業遂行の前に十分な議論を経て市民合意を前提とする。ということを意味していると理解しました。言葉だけにならないことを要望しておきます。

計画はまだ端緒ですから、今回はこれまでとしますが、今後の八千代市市政において極めて重要な問題ですから、来年も登壇できる機会がありましたら、引き続き議論したいと考えます。