2022年1月23日日曜日

なにやら四方山話(77)

本年最初の「脱原発八千代ネットワーク」定例会に参加してきました

1月22日に開催された「脱原発八千代ネットワーク」の定例会に参加してきました。同会は2011年3月11日の福島原発事故を契機に、「原発問題を自らの問題として捉えよう」と、八千代市の市民で結成された団体です

月に1回の定例会では、情勢報告と毎回違うテーマを決めて学習会を行ってきました。コロナ禍という難しい情勢下ではありますが、今回で実に104回目になります。また、反原発集会の参加や、議会要請、広汎な市民参加による講演会、映画会などのイベントも企画して成功させてきました。

決して大きな組織ではありませんが、11年目となる運動の継続をエネルギーにした草の根運動を展開しています。私も初期メンバーとして末席に置かせていただいています。

今月の情勢報告は、原子力市民委員会の委員でもあり、脱原発八千代ネットの中心的役割りを担っている川井康郎さんからでした。内容は概ね下記の通りです。

1.フクシマの状況

(1)東電は1号機で開始予定だった格納容器内部調査を水中ロボットの動作不良のため断念。デブリの取り出し計画は暗礁に乗り上げたまま。

(2)トリチウム汚染水の放出計画は規制委員会にて審査中。漁連は放出反対の姿勢を堅持。放出時期については認可、準備工事を含めると2023年春開始は困難との見込み。

(3)事故時に6才~16才で県内に住んでいた甲状腺がん患者の男女6名が東電に対して総額6億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴予定。

2.原子力規制と再稼働の動き

(1)現在稼働中の原発は大飯③④、高浜③④、伊方③、玄海④、川内①②の8基。

(2)柏崎刈羽原発の消火設備で多くの手抜き工事が発覚。計1580か所の溶接をやり直すこととなった。工事の元受け業者(東電グループの東京エネシス社)による工事管理があまりにも杜撰であった。

(3)九電は川内1~2号機の特別点検を開始。それぞれ2024年7月、2025年11月に40年の期限を迎えるための延長申請準備。

(4)東海第二は年内に安全対策工事を完了予定だが、昨年3月の水戸地裁の判決(控訴中)にて指摘された、地元自治体による実効性のある避難計画策定は困難との見通し。

3.その他のトピック

(1)EU委員会は原発と天然ガスについて脱炭素化に貢献するグリーンな電源(投資対象)と認定する案を提示(EUタクソノミー)。ただし、ドイツ、オーストラリア等は原発については強く拒否。

(2)経産省はプルトニウムを利用する(MOX燃料として)プルサーマル発電を新たに行う原発立地自治体に交付金を支払う制度を2022年に開始すると。事実上破綻している核燃サイクルの延命が目的だが税金の無駄遣い、かつ効果は疑問。なお、プルサーマルを実施している原発は現在、高浜③④、伊方③、玄海③の4基。

(3)政府の地震調査委員会は南海トラフ巨大地震の今後40年以内の発生確率を「80~90%」から「90%程度」に引き上げた。また1月15日にはトンガ沖にて海底火山の大規模噴火が発生。昨年8月の小笠原沖海底火山噴火による軽石漂流も含めて、自然災害による原発への影響が懸念される。

(4)電気の卸電力市場価格が上昇し、再エネ新電力が苦境に立たされている。原因は火力燃料費高騰、冬期需要増大、大手電力によるつり上げ。

また、テーマ別では、作業員やその家族たちの生の声に耳を傾けることで、今なお福島で何が起こっているのかを知ろうと、事故直後から10年以上にわたって現地で取材を続けてきた東京新聞福島支局の片山夏子記者の連載記事「ふくしま作業員日誌」をもとに、様々な意見交換がなされました。

福島原発事故はまさに過去の事ではなく、現在進行形です。原発再稼動や、「温暖化対策に原発は有効」という誤った論調や、日本も原爆6000発分のプルトニウムを保管している現実。汚染水の処理問題、そして、いまなお帰還できない多くの避難住民や、いまも命を削って除染作業をしている労働者がいる現実。私たちは絶対に福島原発事故(いや、事故と言っていいのか)を風化させてはなりません。

決して派手なパフォーマンスではなくても、このような地道で地域に根を張った運動は、必ず脱原発社会の実現に向けた道筋への一助になるはずです。

関心のある方は PFA00532@nifty.com(川井)までメールにてお問い合せください。

2022年1月11日火曜日

不肖・三田登がモノ申す!(146)

労働者への背信=芳野連合会長糾弾!野党共闘の前進で参院選に勝利しよう!

野党は野党統一候補で参院選に勝利しよう!

「労働者の味方ヅラ。連合の噴飯。いよいよ正体があからさまに」と、先日の日刊ゲンダイが芳野友子連合会長の批判記事を掲載。夕刊タブロイド紙でも、一貫性のある主張は評価できます。

中小労組出身なのに初の女性連合会長に指名されたのは、大資本と保守政治勢力の操り人形として「野党共闘つぶし」の命を受けてのことです。

だから、連合の新年交歓会に自民党としては9年ぶりに出席した岸田首相に「光栄です」と、大はしゃぎする無節操ぶりでした。

芳野会長は、ことあるごとに「共産党が掲げる野党共闘とは綱領に基づく共産主義社会実現のための手段」とお門違いの批判を繰り返していますが、そもそも芳野会長は近年の、少なくとも宮本体制以降の日本共産党綱領を読んだことがあるとは思えません。

全労働者への背信者・芳野友子連合会長

芳野会長は「立民の議席が減ったのは野党共闘のせいだ」と力説しますが、事実は逆です。210を超える選挙区で野党共闘が実現。「与野党1対1」となった選挙区は約130となり、野党共闘をした小選挙区では48議席から57議席と、9議席増。東京でも小選挙区では野党共闘で4から8議席に倍増。減少したのは野党共闘していない比例区であり、野党共闘そのものは敗北していないのです。もし野党共闘がなかったら立民はもっと減少していたことでしょう。

大資本と保守政治勢力が最も恐れているのは、この後の参院選で再び野党共闘が実現することです。その野党共闘つぶしの先兵が芳野連合会長に他なりません。

国民はデマゴギーに惑わさせることなく、衆院選での経験を活かして、参院での「ねじれ国会」実現をめざすことが肝要です。