2022年2月21日月曜日

不肖・三田登がモノ申す!(147)

断固糾弾!国が原発汚染水の海水放出を正当化するビラを全国の学校に配布していた!

「東京電力福島第1原発にたまる処理水の海洋放出について、『安全な状態で処分される』などと紹介する国のチラシが昨年末から全国の学校に届き、各地で波紋を広げている。東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の市町村教育委員会によると、児童生徒への配布を見合わせる学校が相次ぎ、一度配布したチラシを回収する学校もある。市町村教委に知らせず、学校に直接送った手続きも疑問視されている」と河北新報の報道。

チラシは放射性物質トリチウムが含まれる処理水を大幅に薄めて海に流すと説明。「トリチウムの健康への影響は心配ありません」「世界でも既に海に流しています」などと根拠のない内容。

とんでもない話です。不当にも、政府は2021年4月、2年後をめどに処理水の海洋放出を決定しましたが、多くの反対の声の頭越しに、既成事実化するために事実ねつ造のプロパガンダを政府主導で経済産業省、資源エネルギー庁、復興庁、文部科学省が連携して行ったのです。

「宮城県内では少なくとも16市町で配られた。七ケ浜町教委は海洋放出に反対する多くの漁業者や関係自治体などへの配慮に著しく欠ける行為と捉え、配布したチラシの回収に動きだした」と同紙報道。

ひどい話ですが、国民の「フクシマの記憶」がやや遠ざかっている現状に乗じて無節操な暴挙に出たのです。原発再稼動(8基)の加速化や、「温暖化対策に原発は有効」という意図的な論調も同様です。

いまなお帰還できない多くの被災地の避難住民の存在や、先が見通せない原発事故処理。それが現実であり、負のスパイラルに陥っているのが原発の実態です。

私たちは絶対に福島原発事故を風化させてはなりません。原発のない国をめざしましょう。