2024年2月24日土曜日

何やら四方山話(82)

「地域医療のあり方を考える市民学習会」に130人が参加


去る2月11日、八千代市総合生涯学習プラザにおいて、「市民が主役の市政を実現する会」が主催する、東京女子医大八千代医療センター問題などをテーマにした「地域医療のあり方を考える市民学習会」が開催され、100人席の会場に約130人の市民が参集。スタッフが椅子補充に奔走するという状況でした。日頃から、いかに多くの市民が同問題に注目しているかが再認識できた日でもありました。

市民学習会ではジャーナリストの岩澤倫彦さんが「かつてない危機を迎えた大学病院~医師の働き方改革で激変する地域医療~」と題した講演のために八千代市に来る予定でしたが、岩澤さんがコロナを発症。やむなく自宅と会場をネットで繋ぎ、リモート講演という形となりました。当日は私が司会進行役でした。

岩澤さんは「血液製剤のC型肝炎ウィルス混入」スクープで、新聞協会賞、米・ピーボディ賞を受賞するなど著名な方ですが、近年は週刊文春・オンラインで「東京女子医大の闇」を連載中。理事長の異常なまでのコストカット、強権支配、それによる医師の大量離職、さらには背任横領疑惑などを告発しています。

さて、講演は「東京女子医大・光と影の歴史」として、一族経営から名門大として地位確立と医療ミスによる転落。「岩本絹子体制による疑惑のカネと崩壊する医療現場」として、岩本理事長の不可解なカネ「4つのルート」、コロナ禍でボーナスカット宣言。その裏では幹部の報酬アップ。医師の給与と研究日の廃止方針。反発して医師・看護師が大量退職。小児集中治療室(PICU)解体。ICUも1人を除いて全員退職、死亡事故も発生など、女子医大は医療崩壊へ。

それらを背景にした、医師の大量離職と休診問題で機能不全に向かう東京女子医大八千代医療センター問題。「医師不足が加速化する八千代医療センター」として、診療科の閉鎖が相次ぐ医師不足。今年4月から麻酔科常勤医がゼロになる影響。悪化の一途をたどる患者数と経営状態があり「八千代医療センターは存続できるのか?」という市民にとってはショッキングな問題提起もありました。厳しい現実がそこまで来ています。また、参加者からも熱心な質疑がありました。

1年前から、女子医大OGらが岩本理事長を背任・横領で刑事告発しており、検察が立件すれば裁判になり、有罪ともなれば岩本理事長や、イエスマン集団の理事会も一網打尽になります。理事会の一員でもある八千代医療センター院長も同様。そうなれば経営体質が改善される可能性があります。

ただ、時間のかかることに間違いなく、それまで患者は待っていられません。ましてや、八千代医療センター設立に100億円もの出資がされており、現在も救急搬送(現在は受け入れ体制が極めて脆弱です)などで毎年7千万円も助成を続けています。いうまでもなく、それは市民の血税です。

多くの市民の不安、苦労、疑問をよそに、市当局はまるで他人事。市議会の7割を占める多数派(=自民・保守系、公明会派)は「問題などない」とばかりに沈黙しています。あまりにも無責任です。

もはや市民が立ち上がるしかありません。市民の命と健康を守るために地域医療の中核である八千代医療センターの本来の機能を再生しなければなりません。