2014年1月11日土曜日

不肖・三田登がモノ申す!⑥

~市民の口を塞ごうとする守旧派議員~
「陳情制度改悪」可決に抗議する!
去る1月9日、議会運営委員会は、12月議会最終日に市民クラブ・公明党が唐突に提出した「市民からの陳情の審議は委員会までとして本会議には審議しない」とする提案を可決してしまいました。陳情は形式だけのものになってしまうのです。

提案2会派は提案理由として①法律上保障されない陳情は請願とは区分されるべき②過去3年間で請願4件、陳情77件である③適合する陳情を請願にすることで議会の活性化に繋がる。などをあげていますが、いずれもマト外れで理由にもなっていません。これまで、現行の陳情制度で何も問題は起きておらず、なぜ突然に制度を変える必要があるのか訳が分かりません。

「陳情は法律上保障されないから区別すべき」と主張していますが、地方自冶法109条第2項や、総務省の「標準会議規則」でも陳情が請願に準ずるものとして、請願の例により処理(つまり、従来通り本会議で審議する)する旨が記されているのです。2会派の提案理由はスジ違いです。

そもそも請願数が少ないのは議員が市民の信頼を得ていないことに根本理由があり、そのことへの反省と努力をナイガシロにし、あろうことか、市民の選択肢を強制的に制限して「本会議で審議してほしければ先生に頼みに来なさい」の如き制度が「議会の活性化に繋がる」はずがありません。本末転倒とはこのことです。市民と議会の距離を更に遠ざけることは明白です。

また、誰が紹介議員なのかによって審議の成否が選別される危険性があります。陳情の内容ではなく「この紹介議員だから賛成」「あの紹介議員だから反対」といった好き嫌いで成否が決定されていくケースが増える可能性があります。事実、議員発議でも同様の事例がたくさんあるのですから推して知るべしです。

9日の議会運営委員会の議論で「市民に陳情がどう議論されたのか、議員がどう対応したのか見えにくい」「『市民に開かれた議会』の理念に逆行する」などの反対意見があったにも拘わらず、これまで長きにわたり保障されていた市民の陳情権を侵害する提案を、僅かな時間と僅か7人の議員で決定することは拙速を通り越して暴挙と言うしかありません。

同提案は、議会をますます「見えない議会」と化し、議会の活性化に逆行するものです。議会運営委員会は早急に委員会を開き、9日の可決を撤回し、2会派提案を改めて否決するべきです。

市民の口を塞ごうとする陳情制度改悪に反対し、開かれた議会に向けて、今こそ市民の声を市政に届けるべく行動しましょう。