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「もんじゅ」全景 |
福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」は、「MOX燃料(プルトニウム・ウラン混合酸化物)を使用し、消費した量以上の燃料を生み出すことのできる高速増殖炉の実用化のための原型炉」として1983年に着工、1991年に運転を開始しました。
しかし、いまだに技術的に成功していない代物です。これまで膨大な予算を垂れ流し続け批判されてきました。委員会の「組織替え」という勧告は呑気すぎる内容で、ただちに廃炉にするべきです。
1995年には、冷却材であるナトリウム漏洩による火災事故。2010年にも炉内中継装置落下事故。2012年でも約1万点の機器点検漏れ。2013年でも規制委員会から運転再開準備禁止命令。など、いまだに稼働できずにいます。もはや開発機構の体をなしていません。
安全面だけではなく、そもそも、ウラン価格は当時と違い安値となり、高速増殖炉の開発する経済的な理由はなくなっています。しかも実用化は事実上、不可能です。
それなのに、研究開発の事業費は実に1兆225億円(昭和55年度~平成27年度)、年間維持費が200億円という途方もない額です。
また、2006年に日本原子力研究開発機構が48億円かけて、核燃料サイクルの運搬を目的として造船された「開栄丸」は、毎年12億円の維持費がかかっていますが、過去5年間は1回も使用されていない始末。まさに税金を海に垂れ流しているのです。
安倍内閣は、国内の原発が稼働ゼロ時にも海外に原発の輸出を続け、この間、安全性が担保されていないのに川内原発、伊方原発など、原発再稼働をなし崩し的に推し進めています。「安くて安全」という原発神話が崩壊した今、原発とともに「もんじゅ」をただちに廃炉にすべきなのは明らかです。
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